資格の取得 国家資格でない資格、なんちゃら検定は意味がない

高校時代の恩師は私にこんな惜別の言葉を送った。

「だれもが、Hのように自由に、我が道を行くというような生き方ができるわけではない。こういう学校であればなおさらな。同級生の多くが社会的な地位を得、いわゆる立派な大人になっていくことだろうと思う。私は教師として彼らを誇りに思い、また彼らの活躍が楽しみでもある。だが、時々出会う、Hのような風変わりというか変わり者な生徒は私になんとも形容しがたい期待を抱かせる。きっと未来が想像できないからだろうな。大体高校を卒業するころにはどんな生き方をしていくのか、仕事、家庭、そういったものがすでに形作られていることが少なくない。進路相談で私がHにいろいろな質問をしても、NOという言葉は聞いたが、こうするつもりだということは聞かなかった。そして教師を偉いともなんとも思っていない態度も私には何かおもしろく感じられた。だから、ついぞ進路相談のときでさえ、Hに説教じみたこと、アドバイスの類もほとんどしなかったように思う。それが何か可能性を狭めることになるのではないかとも思えたからだ。しかし、わかっているだろうが、そんな生き方をしていてはリスクを伴う。教え子であるお前に苦しい思いをさせたくないという気持ちはやはりある。だから言うのだが、せめて資格の一つは取っておいた方がいい。あとは何も言わない。好きに生きろ。お前のことだ、仕事にも就かないかもしれんが。」

そのときから、「資格」を取ることは私の脳裏にずっと焼き付いていた。文学的活動に時間のすべてをささげたいと思っていた私には、資格のための勉強さえ惜しかった。文学では食えないこともわかっていた。資格が生きて行くための手段を与え、助けとなることは明白だった。そんな葛藤を抱えながら何年もが過ぎた。そして今年大きな転機があった。

会社からある資格を取ったらどうかという依頼のような提案のようなものがあった。私は二つ返事で引き受けた。運命はこうして巡り、人は一つひとつステップアップしていくのであろう。私にまた一つ道が開かれた、そんな気がした。一年一年、テーマを決めながら日々を過すのは私のスタイルであるが、今年のスタートはこの資格を取り、その延長でなにかをも獲得することが一つの目標となりそうである。

友人Mは毎日時間が有り余っているからなんか適当に検定でも取ろうかしらんと笑っていたが、私はその思いつきに賛同することは出来かねた。ユーキャンとかなんかいろいろ資格やらなんちゃら検定ーの類は金と時間と労力の無駄でしかないと私は思う。国家資格でない資格に私は意味を感じない。民間の資格、検定は商品でしかないのではないだろうか。最近遠ざかっていた暗記という活動がやや新鮮で面白く、楽しく勉強が進んでいる。勉学に向いている性格なのだと改めて感じ、文学はやめてそういう実用的な方面へシフトした方がいいのかもしれない。しかし、文学をやめることはおそらく一生不可能だ。

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No title

不肖、青梗菜、
国家資格と呼べるものは、4つ取りましたよ。
今も1つ、資格を取るために勉強中です。
クルマとバイクの中免も加えれば6つ。
保険の募集や民間の検定を加えれば20個くらい。

僕は、学校をやめたとき、
卒業証書は自分で出してやろうと決めました。
そして、まだ自分を卒業させる気はありません。

残念なことに、青梗菜は、
とてもまっとうで、勤勉で、常識的です♪w

青梗菜さんへ


国家資格、4つですか…すごいですね!
そして勉強中ということで、歳を重ねるにつれそうした地道な努力や勉強は億劫になるものでしょうけど、さすが青梗菜さん。とても勤勉な方なんですね。

民間のも20個にのぼると。やろうと思えばどれだけでも取得できそうな勢いですね。私もその勤勉さ、見習いたいものです。

卒業証書は自分で出してやろう、自分を卒業させる気はない、だなんてカッコいいですね!
私もそんな風に歳をとっていきたいと思います。

ありがとうございました。
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hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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