香り立つロックグラスを求めて 滋賀県長岡市『黒壁スクエア』 


こんにちは。
どうぞお付き合いください。

久々に自分の文章を注意深く読んでみた。リズムがよくない。もっと滑らかに、リズミカルに書けないものだろうか。

白州蒸留所から持ち帰った「白州」を私は連日味わった。とりわけその芳香に酔いしれ、アルコールの刺激に私は徐々に鈍感になっていった。それはバレーボールのレシーブの際の手の付け根に感じる痛みに慣れていくのに似ていた。ウイスキーはいわば、アルコールによってオーク材などの木々による自然の香りを閉じこめ味わうことができる触媒である。味わいということになれば、その刺激をかいくぐったのちに開ける複雑なたたみかける味の連続であってやはり熟成によるアルコールの中和が必要であるように思える。もっとも、アルコールの刺激臭が芳香を妨げる向きもあるが、味覚ほど嗅覚に不快感を覚えないのは私だけだろうか。

いずれにしても、ウイスキーを飲みながら感じた不足、それをグラスによって緩和させることができないだろうか、そんな風に考え始めた。ハーフロックに近い、トワイスアップにちいさな氷を浮かべた飲み方が私にはちょうどよく、ぜひともロックグラスを用意しよう、香りを湛え、なめらかな口当たりで刺激を減じることができるようなものはないだろうか。並外れて器のデザインや機能に詳しい、S氏に相談したところ、こんな返答だった。

「滋賀県長岡市に黒壁スクエアという場所がある。最近観光地としても注目されていて、全体的におしゃれな感じになっているところだが、ガラス製品がたくさんあって、気にいるロックグラスがあるかもしれない」

私にも「バカラ」というメーカーは頭に浮かんだ。しかしながら、若輩がバカラでウイスキーを飲んでいるのはいささか滑稽ではないだろうか。ましてガラスメーカー製品、屈指の高級品でビギナーに最適とは思われなかった。もう少し手軽で、けれども高品質で一級品といえるものはないだろうか。

愛知県周辺の観光地はずいぶん巡った。その中では滋賀県はあまり親しみのない土地で、彦根城に行った以外には旅行らしい旅行はしたことがなかった。比叡山や近江八幡は行ってみたいという気持ちはありながらも優先順位が高くはなく、その機会に恵まれなかった、そんな中での長岡という土地。琵琶湖に接し、長岡城があり、歴史もある魅力に富んでいて、旅の目的地とするに申し分なかった。白州蒸留所を訪れてから、月日は浅かったが、私は早速長岡へと向かった。高速道路を使わないでも難なく行ける距離であった。

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こちら「黒壁スクエア」の象徴的建物であるが、元はその外観から「黒壁銀行」と親しまれていた銀行で、今ではガラス館となっており、国外さまざまのガラス製品を取り扱っているショップ兼ギャラリーといったかんじの洋館である。観光地にはこのように必ずと言っていいほど、象徴するものが存在する、顔ともいうべきものが。おそらく人はそうしたものに馴染み、印象として心に刻むのであろう。アクセントがその言葉を理解するのに重要な役割を果たすように、こうしたいわゆる「顔」が私たちの認識を強める働きをするのである。「黒壁スクエア」という言葉から私は瞬時にこの建物を良くも悪くも想像してしまうであろう。その目下に歴史を感じる街並みや美しきガラス製品の数々を思い浮かべるのであるが、そうした記憶の構造は印象的ではないかもしれないが、強固なものではあり、親しみやすくないかもしれないが、懐かしみやすいものであるようだ。

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hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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