神々しさとみすぼらしさの矛盾 箱根神社


峠を越えて、眼前に広がる芦ノ湖、その湖畔にたたずむと対岸に厳島神社の鳥居のように岸近い湖上に鳥居が立っていて、それは鬱蒼と茂る木々を控えていて神社のあるらしい、厳かな雰囲気でこの湖を臨む者の注意を否が応でも引くものであった。

岸沿いを行くと樹齢百年は超えているであろう巨木、古木が周りをさえぎっている物々しい傾斜の付いた参道が鳥居の口を開けていた。参道を進むと途中、十字路になっており石段が直行している。左に折れ、石段を下れば先ほど見えた湖上の鳥居近くへ―平和の鳥居といった―出ることができる。逆にずっと石段を上がっていけば箱根神社の本殿のある境内に出るわけである。

040526O0185.jpg

この「平和の鳥居」の由来は―鳥居自身は日本の独立(講和条約締結)を記念して建立されたものであるが、御鎮座1200年と東京オリンピック開催を奉祝記念し、「平和」の扁額が掲げられたことによるということだ。ちなみに、紹介によるとこの扁額の揮毫は吉田茂元首相の真筆ということだが残念ながらそれをしっかりと確かめることは湖上の鳥居の性質上難しかった。

参拝のため石段を上がろうと行く手を見上げると数多の踏段が視界を蔽ってしまった。参拝を躊躇しかねないボリュームであったが、一歩一歩神殿という高みへ努力するという意味で僕は気持ちを込めて上っていった。

hakone20temple.jpg

山腹にひっそり隠れるように、秘奥の神殿ともいうべき社があった。幅も高さも大きいとはいえないスケールでありながら、精巧で均整の取れた緻密な造りで神聖よりもアカデミックを僕は感じてしまった。色合いなどの経年変化がなんとなくみすぼらしい感じがしたのは僕だけであったろうか、深い感動を覚えるまでには至らず、箱根神社全体にある多くの小さな社、霊験あらたかという境内内に湧く龍神水、多くの古木の中でもとりわけ古くより知られる霊木や神木があったがそれらの神々しさがどこか薄れてしまったように思えた。それぞれのものを別個で考えてみれば霊力、神通力のすさまじきものなのであるに違いないのだが、うーん感性はどうにもならぬ、ただただ残念であった。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

無料メールマガジン
メルマガ購読・解除
 
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

twitter
月別アーカイブ
最新トラックバック
最新記事
最新コメント
リンク
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる