芸術に生きた一人の男を冷静で芸術的にまじめな視点で文学的技巧と効果をもって描いている優れた作品 『月と六ペンス』モーム著


『芸術において最も興味深いものは、結局のところ芸術家その人の個性だ』

『芸術とは情緒の表現であり、情緒とは、すべての人間に通じる言葉を語るものである』   『月と六ペンス』サマセット・モーム著より


満を持して米文学の金字塔『日はまた昇る』(アーネスト・ヘミングウェイ著)を年明けに読もうと計画していたが、ホーソーンの短編集を読んでそのあっさりした内容と物語のおもしろさに触れたために読書に対する能動的で活発な精神的興味を鈍らされてしまったので刺激を求めて『月と六ペンス』を読むことにした。

僕はこれでもゴッホやゴーギャン、ベートーヴェンに憧れる芸術家志望の男である。芸術家は志望するものではないが、まあそういっていいだろう。それが誤りであるかどうかはいずれわかるはずだ。

この物語は画家のゴーギャンをモデルにしたといわれる、画家のチャールズ・ストリックランドが主人公で、まさに芸術に生きた一人の男を冷静で芸術的にまじめな視点で文学的技巧と効果をもって描いている優れた作品だと僕は思っている。だから、僕自身も学ぶことがたくさんあるし、なにより刺激になる。情熱や芸術家とはどのような個性と言動、思考を持っているのであるか?という誰もが興味を抱く疑問に一つの答えを与えてくれる。もちろんそれはすべてではないが、読めばそれが紛れもなく人をひきつける魅力となっていることが理解できる。

僕はこの書物を手がかりと参考にして、書き手のモームからは自らの制作に役立つ文学的感覚を、主人公であるストリックランドからはそうした制作をする芸術家とはどのようであるのかという教えを汲み取りたい。そうしたことを可能にしてくれる数少ない書物(ゲーテやトーマスマン、ロマン・ロランなどの作品)の一つである。

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Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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