若者と湘南 ノスタルジックな「ホテル ニューカマクラ」

高速を下りるとひたすら鎌倉の方角がわからない。大体有数の観光地ならば、高速道路から程ないところにあるから案内板を頼りに車を走らせ、二十分もすれば着くのだが、鎌倉はそうはいかなかった。平塚、茅ヶ崎、藤沢と辿ってようやく鎌倉という表示を得られた。どの地名にも聞き覚えがあり、その知名度はさすが都会と思わせる。

季節は夏、相模湾に白い砂浜。「湘南」の確かな定義は知らないが、おそらくここが湘南なのであろうと、道路を行き来するサーファーやビキニの若い女の子らを見て思う。限定的に街を歩くビキニの女の子を見るのは気が引けるし、しかも見たところでよほどの美形でなければ興奮を覚えないから、むしろ興ざめする自分を見出すばかりである。しかし全体として街を若い男女がつやつやした肌をあらわにしてさわやかに行きかう姿はやはり気持がいいものであった。茅ヶ崎といえば今ではサザン・オールスターズが代名詞となっているけれども、僕はあまりサザンを聴かないのでそういった興味と関心はなかった。

由比ガ浜を左に折れると大きな鶴岡八幡宮の一の鳥居が事も無げに道路を堂々またいでいる。

鎌倉駅前は大変に混雑していて、宿泊予定であった「ホテル ニューカマクラ」へは少し迂回していかなければならず、その上、一方通行と狭く入り組んだ道路に苦戦し、ようやくたどり着いた次第であった。

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ちょうどJR鎌倉駅の裏側に向かうように位置し、前方が駐車場になっている。

こちらは旧館で、隣には新館が建つ。外壁や洋館造りの雰囲気は似ているが、旧館は古き味わいある上げ下げ窓になっているのが最大の特徴かもしれない。内装ももちろん旧館の方がノスタルジックであろう。

建物自体は素晴らしい、素敵とのことばに値する、今となってはなかなか見られない―当時も珍しかったかも知れないが―美しい建造物で一見の価値ありである。ただ僕がまず最初に感じたのは、土地柄仕方のないことであるが、敷地のほとんどが駐車場となっていて、混雑していたことと、受付事務所?の立て付けのあまりにチープに過ぎることである。停まっている車が多すぎて、室外において外観や雰囲気を楽しむということが損われる環境であった。しかも、前栽ともいうべき桜?や棕櫚があまりに、無造作に植わっていて最適な構図を造るための妨げとなるほどであった。

だが、確かにそうした難点はほとんど意味を持たない。なぜなら、玄関の構え、均整の取れた引き上げ窓、建物全体を引き締め、街との一体感をも生み出す屋根に冠せられている「Hotel New KAMAKURA」の看板の高いデザイン性など際立った多くの美点がそれらを凌いで余りあるからである。

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Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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