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小説「自由への道」 22


「スイング理論もいいが、思ったような球が打てるかどうかの方が重要だと思う。ゴルフはどれだけ思いどおりに球をあやつれるかを競うスポーツで、決して美しいスイングを競う競技でもどれだけ遠くへ球を飛ばせるかに挑む競技でもない。そこには勝利への哲学がある。理想的なスイングができれば、もちろん球は思ったとおりに飛んでいくだろう。一方、ボールが思ったとおりに飛んだら、それはよいスイングと言えるのである。逆に、どれだけ美しいスイングをしていても、方向と距離がぴったり合わなければ、それは結果、悪いスイングといわざるをえない。本田のやっていることはスポーツ選手が求めることではなく、芸術家が求めるところのものだ。つまり形式美に執着しすぎている。今のままでゴルフを続けるのならば、結果は芳しくないだろう、芸術をやるか、経営者でもやったほうが安泰だろう。人好きのする性格と容貌をしているから案外うまくいきそうだな。」

たしかに本田は第一にスタイルがよかった。手足が長く、ウエストラインが引き締まり、ゴルフによって培われた良質のやわらかな筋肉にまとわれたその肉体は美しくもあった。人一倍眼窩が大きいかと想われるほど見開かれた目には特徴があった。鼻は高かったが、やや外鼻孔へ広がりがもたせてあり、口が大きいので話したり声を出すときには迫力があった。そんな彼に松本は言った。「ゴルフうまくなって、ツアーで活躍するようになったら、スポンサーがたくさんつくだろうよ。」と。

また、彼は仕事に対して不真面目であった。だが本人の感覚では研修生は練習に重点を置き、普段の仕事は最低限指示されたことをこなしさえすればよかった。彼はそれまでにひたすらゴルフに打ち込んでいたので働くことや接客、もてなしということには無関心であった。その分を松本やその他のバイトがカバーしなければならなかった。無論、正社員は事務や主要業務、いわゆる雑務や汚れ仕事ではないことに従事していた。

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hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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