夏旅 平泉『毛越寺』 唯一無二の浄土庭園


朝食はスターバックスでサンドイッチとコーヒー。

旅のお供は「ロビンソン・クルーソー」、ここで一息、朝のひと時を読書をしながら過ごした。

「ロビンソン・クルーソー」は経済学、宗教、倫理といった方面において大きな評価を得ているようだが、普通に読み物として楽しめる波乱と刺激に富んだ物語である。

だが一方で、実話を基にしている物語なだけあって、リアリティーに溢れる反面、退屈と冗長が気になるところも多々あった。


仙台から岩手県『平泉』へと向かうわけだが、地図上を見てみると、思っていたよりも『平泉』近いことが分った。

広大な岩手県(北海道に次ぐ2番目に大きな都道府県)の南部、宮城県との県境に程近い町であったのだ。

塩竈を過ぎ、松島海岸も過ぎた。

震災の被害はほとんど受けていないように見受けられたが、実際はどうであったのだろうか、僕には知る術がなかった。

車窓から、トンネルと大地の起伏の隙から望めた『松島』は美しき奇観を変わらず保っていた。

島国日本の持つ特有の地形が姿を変えないことを切に願う。

「一ノ関」から『平泉』へと向かう列車に乗り換えるとすでに座席が混み合っていた。

「世界遺産」というブランドはそれだけ人々に与える影響というのが大きいのだ。

日本各地にある名所、景勝地が今後たくさん世界的評価を受けることを期待する。

観光事業は国家を元気付ける一つの大きな要素となりうると僕は信じているからだ。

平泉駅につくと、観光客は思い思いに歩を進めた。

バスを利用する人が多かったが、僕はのんびりと歩きでまわることにした。

駅構内にある観光案内所で聞いてみると4時間ほどで主要な平泉の名所は巡れるということだったので、それに従った。

駅からまっすぐ行けば『毛越寺(もうつうじ)』がある。

僕が強く心を引かれたのは、本堂でも開山堂でもなく、「浄土庭園」だった。

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僕は今までこんな庭園を見たことがなかったから、とにかく衝撃的だった。

池が夥しく広い。

そして、平面的な池であるから重々しさが見ている景色に伝わってこないので妙だ。

向うに平たい山並みが見えて、それに続く木々が手前からすでにすこぶる大きいので一体感がある。

平安時代の庭園様式を今に伝える貴重な庭園だそうだが、なるほど、土地の使い方に余裕があるし、京都の庭園のように技巧的で計算的ではない。

風流で、侘びさびをいかんなく発揮して、どこからみてもすばらしい。

築山、遣水、石組と立石。

本堂にもいえることだが、平安様式というと低重心で広がりを持った形でありながら、重厚感がなく軽やかという印象であるが、やはりこの庭園もその例に漏れていない。

この大泉が池を取り囲んでいた数々の伽藍はことごとく消失してしまっていたが、それがなお一層ものの哀れ、無常観をひきたてていて、わびしいが、いとおかしである。

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hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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