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すれ違い


明美は人生の大一番といえる試験に臨むにあたって緊張を隠せないようであった。

体調の不良と気持ちの落ち着かなさに対する苛立ちを僕にぶつけるのだった。

「実力以上の点数も実力以下の点数も取ることはできない。

だから何も緊張することも、気張る必要もないから大丈夫」

彼は緊張を解くため、いや緊張をすることが意味をもたないことを悟らせようと、そうした言葉をかけたのであったが、彼女の気持ちに沿うものではなかった。

「あなたはこういうときにやさしくない」

彼女はこんなふうにつぶやいた。

僕も彼女が忠告や励ましを必要としているのではなく、ただ慰めを与えてほしい、あるいは同情をかけてほしいのだということを理解していた。

しかし、そうしたことに偽りのやさしさを用いることを僕はよしとしなかった。

こうしたときにこそ、よい結果を生み出すような、ときには厳しく、いいづらい言葉をかけることこそが真のやさしさのように感じていたからだった。

しかし、彼女はそれほど老成しているわけでもなく、思慮深くもなかった。

本当に結果を求めているのではなく、いってみれば人生の流れというようなものに乗せられて、たまたま行き着いた、人生の岐路というべきものであった。

二人のすれ違いはこうした価値観のズレから生じていくのであった。

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hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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