『華厳の滝』 藤村操と原自然


『日光東照宮』には予想以上に感動させられたのだが、予想外に美しかったのが傍を流れる透きとおった川だった。

よく美しい水の色の形容として「エメラルドグリーン」が用いられるが、その川は『純粋な青緑色』を呈していて単純に美しいというのではない、深みを湛え、人を引きつかないではおかない色だった。

紅葉で知られる『いろは坂』をぐんぐん上っていき、左手に山上の湖、『中禅寺湖』を望みながら『華厳の滝』へたどり着いた。

今回は『華厳の滝』をメインに観光したのだが、次の機会ではこの『中禅寺湖』を満喫したい。

標高の高い位置にこれほどの水が湛えられているのは不思議で、壮観であった。

目的地である『華厳の滝』は専用のエレベーターをつかって、滝下正面にある滝見台から滝全体を見ることができる。

c2bcd_0000057861.jpg

和歌山県の『那智の滝』、茨城県の『袋田の滝』と共に日本三大名瀑に数えられ、また『那智の滝』、兵庫県の『布引の滝』と合わせ三大神滝と呼ばれたりもする。

さて、現代の人はどのくらい知っているだろうか、『藤村 操』という青年の名を。

彼は『巌頭之感』を傍らの樹木に削って書き記し、『華厳の滝』に投身自殺したのである。

この『巌頭之感』については次の書くとして、この記事には美的感想を述べて終りとしたい。

轟然と絶え間なく大量の水が落下するのは圧巻で、巌の重なり合って、苔むし、木々がとりかこむ景観は自然と時間、人間を介さない原自然の姿であった。

僕は正直なところ、藤村操のことを思った。(こうした先人たちを呼び捨てにすることは気がひけるのだが、なんといったらいいかわからない、不自然なことは避けたいのだ)

人間を拒むごとくに険しい山道を分け入って、滝の落下口へ進み、遺書を記した彼を想像することは僕の胸を締め付け、『華厳の滝』の姿までも一変させてしまったのだ。

ここから確認できる高さの感じから慮るに、相当の高さと、迫力である。

滝つぼに容赦なく降り注ぎ、周囲の岩場に打ち付ける水の塊の砕ける音がその衝撃と激しさを物語っていた。

どれほどの勇気と絶望がそこに身を投げさせたのであろうか。

僕のまったくたどり着くことも、想像することもできない精神状態と苦悩に包まれていたのだとなんとか理解したのであった。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

無料メールマガジン
メルマガ購読・解除
 
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

twitter
月別アーカイブ
最新トラックバック
最新記事
最新コメント
リンク
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる