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東日本大震災2周年に寄せて 「薄情な人間ですみません」


今日で東日本大震災から2年になる。

当時のことを振り返りながら、またそれから現在までの自分自身を見つめてみようと思う。

あの日、ずいぶん寒さも和らいできたころで、僕はちょうど銀行でお金を下ろすためにATMの前でキャッシュカードを探していた。

目線を下に落としながら、財布の中をさぐっていると立ちくらみがしたような感覚に襲われた。

普通であれば、すぐに収まる立ちくらみも、このときの感じは長く続き、また視界が薄れることなくゆらーりゆらりと体が揺れるような感じが強かった。

あのときの感覚は今でもはっきりと覚えている。

遠く、三陸沖で起こった巨大地震は今までにないような大地の揺れ方を引き起こしたのであった。

何も知らない僕は自宅に帰って、何気なくテレビをつけた。

映し出された映像は港の倉庫を襲う津波が、どんどん水位を上げていき、車が押し流されていくものであった。

その映像の脇には日本地図の北陸の太平洋側沿岸が津波警報で赤に点滅して注意を呼びかけていた。

「さっきのは地震の揺れだったんだ、観測史上最大震度だって?やばいじゃないか、これ」

テレビの映像は後になって知る被害の規模から考えると、放送向きの控えめなもので実情とはほど遠く、危機迫る不安感を僕の心内にはげしく引き起こすものではなかった。

現実は、津波はなにもかも飲み込んでいった。

僕は一度一人旅で東北を旅したことがある、かつてのあの町並みが奪われ、人びとの生活が失われたことにひどく心が痛む思いがした。

死亡者・行方不明者は日を追って増えていった。

100人単位から1000人単位、そして10000人単位に達した。

僕はもうすでにその死者の数に対する感覚が麻痺し、また想像力や実感をはるかに超える事態でいまだに実感が持てていない。

戦争を経験していない世代にとって、これほど多くの犠牲者がでる出来事は体験がなく、ショックも大きかった。

これほどの死者がでるというのは異常なことで、現在も世界で、過去には何度もこうしたことが起きてきた人類とはなんであろう?

そんなよくわからない考えまでも浮かんだ。

津波被害と同時に福島第一原発事故も発生していた。

時々刻々に状況は深刻さを増し、その対応や事態に関してさまざまな論争を呼んだ。

原発や地震自体に発言や態度を示すことは止めよう。

大きな力に立ち向かえるほど僕は力をこれっぽっちも持っていない。

なぜ原発がなくならないんだ!

なんで遅々として復興は進まないんだ!と無意味な憤りを感じることは止めよう。

僕は2年間で一度も被災地を訪れなければ、ボランティアにも参加しなかった。

ただ日々を楽しみ、幸福を求めて過ごした。

わずかばかりの募金はむしろ自分に対する罪滅ぼしの意味ではなかったか。

行こうと思えば被災地へも、ボランティアにも参加できたはずだ。

しかし僕はそれをしなかった。

なにを言おうと、僕は自分さえよければそれでいいという冷たい人間だという証拠だ。

不幸な人をよそに僕は自分の生活を享受し、青春を謳歌している。

では一体なにができたろう?

2年経っても現状はこうではないか?

それはわずかな違いはあれど、僕のような人間が大多数を占めているからなのだろう。

原発事故は僕が悪いのか?いや、違う。

では誰かが悪いのか?いやそれも違う。

結局僕は自分を持することに手一杯でどうすることもできなかったのだ。

けれど、人生で他人を救うことこそ意味があり、幸福ということではないのだろうか?

それは現実的だろうか?

僕がもう少し、大人だったら・・・大人とはなんだ?、でも、もしそうしたものがあるならば、大人だったらきっと、人助けもできただろう。

ゴーリキイの『どん底』にある、

『人にいいことをしなかったのは、悪いことをしたのと同じだ』

との言葉を思い出さずにはいられない。

僕はいいことをしなかった。ただの買いかぶりでなにもしなかったともいえるのかもしれない。

いじめの問題で『なにもしなかったのは、悪いことをしたのと同じだ』ということは身にしみるが、このゴーリキイの言葉はもっと本質をついていると思えてならない。

こんなことは恥ずかしいことだが、いつか僕が大人になったときには、この償いを必ずしよう。

今しろよと自分に突っ込みたくなるが、きっと僕はできないだろう。

ボランティアも震災復興の手助けも。

わずかな募金や東北のものを買うなどの微々たる貢献をしていくことなら僕でもできそうだ。

それで僕の薄情を許してほしい、被災者のみなさん・・・

僕は最終的には自分さえよければいいという考えの持主だった。

人のために生きたいと思えない自分は情けないけど、それが自分だった。

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プロフィール

hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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