『松本城』やその周辺 白骨温泉旅 2

硫黄泉の効能をなによりはっきり示していたのは、錆びついたネックレスであった。

硫黄泉の温泉というのは知っていたから、もちろんネックレスをはずして入浴した。

にもかかわらず、見事に硫化鉄よろしく黒錆になってしまっていた。

渇ききらぬ内にネックレスを付けてしまったので首元に付着していた硫黄成分と反応してしまったのだろう。

それほどに硫黄を含んでおり、また体内外に温泉成分が残っているという証明でもあったのですばらしい温泉であることには間違いない。

また、もう一つその効果を実証する出来事があった。

それは、チェックアウト時に僕がしてしまった忘れ物だ。

部屋を片付け、準備を整え、フロントで会計を済まし、さて旅館を後にしようと玄関で靴を履いた、ちょうどそのときに従業員の方が、

「忘れ物がございました」

と手に持っていたのは僕のジージャンであった。

夏ではあったが、標高の高い乗鞍高原なので準備よく上着を持参したのだ。

硫黄泉効果によって朝食後の入浴による発汗と体温の上昇がまだ続いており、つい上着を忘れてしまったのだ。

すると、従業員の方は僕にその忘れ物のジャケットを渡しながら、

「当温泉は大変湯冷めしにくく、からだがポカポカになりますのでしょうか、そうした上着のお忘れ物が多くございます」

とフォローとも泉質自慢とも取れる言葉をかけてくださった。

そういえば、そのチェックアウト直前に温泉宿の定番湯上り卓球を楽しむことができたのもよかった。

1階に卓球場兼ゲストルームに使える部屋があり、日差しが木の床を照らし心地いい運動ができるようになっているのだ。

来たとおりに、つり橋を渡って帰るとき、夢の島から遠ざかるような、さびしい、そんな気持がした。

高山ドライブを楽しんだのち、松本市内を観光することにした。

松本は長野の中心部、ハブ的役割を果しており、便利である。

それゆえに、観光などではあまり顧みられない地域ではあるが、『松本城』を代表的な建造物とし、観光地としてはとても魅力があるように思う。

untitled4.jpg

現存12天守の唯一の平城で、国宝に指定されている。

都市にある平城はなんとも違和感ありありの存在感を示していて好きだ。

またこの松本城は四つの天守が連結した五重のお城で天にそびえ、峻厳として格好がいい。

華美な装飾一切なしの完全敵対型、実用性に富んだまさに時代を繁栄した構造に見る人をとりこにする。

お城の周囲一帯も落ち着いた雰囲気で散歩するだけでも気持のいいものであった。

松本城界隈は城下町風情とはまた違うだろうが、一種独特の情緒をもった町並みで、おみやげ屋さんや喫茶などをめぐると楽しい。

ある木造二階建ての喫茶店でクレープとコーヒーを飲みながら路地を欄干越しに覗くと落ち着いた往来が素敵で松本はいい街だなあと思った。

コメントの投稿

非公開コメント

こんばんは

松本城
綺麗ですね~☆
カメラワーク最高です!
いつも素敵なお写真ありがとうございます♪
プロフィール

hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

無料メールマガジン
メルマガ購読・解除
 
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

twitter
月別アーカイブ
最新トラックバック
最新記事
最新コメント
リンク
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる