思い出の『百峰閣』 山中温泉旅 3

『山中温泉』はその名のとおり、山の中にある温泉であるから雪に対する不安は募るばかりだった。

しばらく待ったが、吹雪は弱まる気配がなかった。

やや冷静になって路面を見てみると、他の車のスタッドレスタイヤの効果もあって水を含んだ雪でシャビシャビになっていただけだった。

日中のまだ暖かいうちに車を走らせたほうが賢明かもしれないぞ。

こう考えた僕は、走行に細心の注意を払いながらなれない道を目的地まで進んでいった。

Aの助言もあって、凍結しやすい橋梁は特に注意をした。

『山中温泉』はこじんまりとした温泉街であったが、おみやげ屋さんやお食事処が充実していた。

中でも目を引いたのは和の鉄人、道場六三郎さんゆかり?のお店と釜飯屋さんだった。

とりたてて見所があるわけではないが、シンボルとなっているのは『あやとり橋』とこの『こおろぎ橋』である。

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細やかな雪化粧と足元を勢いよく流れる大聖寺川、まわりを囲む鶴仙渓とよばれる山並みは見事だった。

水量豊富な大聖寺川は山中温泉の潤沢な湯量を期待させた。

とにかくひどい雪だったため、チェックインより30分ほど早く入宿した。

わけを話すと、部屋の準備がまだできていないため、ロビーでしばしお待ちくださいとの返事。

谷川を見下ろせる窓際のソファーにAと腰を下ろし、旅路を思いながら、一息ついた。

すぐに、女将さんがお茶と茶菓子を持ってきてくれた。こうした心配りもさすが伝統ある宿であった。

部屋を案内され、早々に別料金の貸切風呂に入浴した。

荷物を置いたら、なによりもまず温泉に入る。それも、貸切風呂があるのなら、それに入るべきだ。

ロケーションがいいところにつくられ、湯船の大きさも適切であるから、源泉掛け流しの場合や泉質のいい場合が多い。

部屋食であったのも大いに喜ばしかった。なんでも料理自慢の宿であり、先付けから水菓子にいたるまで手の込んだものばかりで、大満足。

特に能登産のお造りにあったウニがおいしかった。

食事を終え、障子を開けて外を見てみると、雪はますます激しさを増していて、明日帰れるだろうか?としきりに気になった。

『百峰閣』は大浴場の湯殿に畳が敷かれており、独特の雰囲気と快適さも備わったすばらしいものだった。

露天風呂も櫓のように組まれた舞台風露天風呂で、渓流に雪降る中入る温泉は最高だった。

飲泉もできたので、きっと泉質良好なのだろう。

じんわり体が温まり、体にしみこむようだった。

温泉宿で過ごす一晩は何にも変えられぬほどに気持を満たしてくれる。

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hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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