人生を彩る詩心 『ゲーテとの対話』より

『現実には詩的な興味が欠けている、などといってはいけない。

というのは、まさに詩人たるものは、平凡な対象からも興味ふかい側面をつかみだすくらいに豊富な精神の活動力を発揮してこそ詩人たるの価値があるのだから』

『現実は、そのためのモティーフを、表現すべきポイントを、本来の核心をあたえるのでなくてはならないが、さてそれから一つの美しい生きた全体をつくりだすのは詩人の仕事だ』

『対象をとことんまでよく知っていれば、そのための材料を十分にこなすことができる。

小さな作品の利点はまさにこれなので、よく知っていて思うままにできる対象を選びさえすればよいし、当然また選ぶことになるからね。

それが大きな作品となると、そうはいかない。逃げがきかないのだ。

全体の結びつきに必要な、そして計画の中に編みこまれているすべてのものが、しかも適切な真実さをもって描かれなければならない。

しかし、若いうちは、物事の知識は何といってもまだ一面的だし、大作は多面性を要求する。そこで失敗するわけだ』     『ゲーテとの対話』エッカーマン著より

いつの時代でも『詩人』という言葉は重く、異質に響く。

詩人とは空想的な定義であって、自分自身や他人に対してそのような形容をすることは難しいように思う。

けれども、物理的な感覚によらない認識を詩心といってよければ、それを持っている人間を詩人ということができる。

僕たちは詩人たることはおろか、生活のなかで詩人を、詩心を求めようとはしない。

しかし、人生をより豊かにしようと思ったら、少しだけでも詩心があったほうが都合がいいかもしれないし、詩人の言葉や詩人によって世界から取り出されたものは気持ちがいい。

それが自分の詩心によって捉えられ、表現することができたとしたら、最上の喜びだと思う。

物質的豊かさのみならず、むしろ精神的な豊かさを求めていくことがこれから必要になるのではなかろうか。

いつの時代もこのことは変らない。

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hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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