『ゲーテとの対話』 人生を豊かにするヒント

『大作家といわれる人の作品を研究してわれわれが得る利益の主たる一つは、われわれ自身の内面のみならず、われわれの外にある多様な世界を、一層はっきりと意識するようになる点であろう』

『いろいろと試してみることが私の人生の特別な宿命のように思われた』

『人間は内心のやみがたい衝動のおもむくところをひたすら開拓せねばならない』

『もはや自分だけの力で自分の計画をつらぬくこと、肚をすえて少しでも価値のある文学作品をつくりだすことに集中すること、私にはそれ以外になくなった』

『いつも専ら小さな対象ばかりを相手にし、その日その日に提供されるものを即座にてきぱきとこなしていけば、君は当然いつでもよい仕事をはたして、毎日が君に喜びをあたえてくれることになるだろうよ』

『まずその仕事を年鑑とか雑誌などに出すのだね。それも、決して他人の依頼に応じないで、いつでも君自身の考えどおりにやりたまえ』

『世界は大きくて豊かだし、人生はまことに多種多様なものだから、詩をつくるきっかけに事欠くようなことは決してない。しかし、詩はすべて機会の詩でなければいけない。つまり、現実が試作のための動機と素材をあたえるのでなければならない』

『ある特殊な場合が、まさに詩人の手にかかってこそ、普遍的な、詩的なものとなるのだ。私の詩はすべて機会の詩だ。すべて現実によって刺戟され、現実に根拠と基盤を持つ。根も葉もないつくりものの詩を私は尊重しないのだ』     エッカーマン著『ゲーテとの対話』より

僕たちは誰しも日々の生活のなかでさまざまな経験をし、その都度いろんな感情を覚える。

しかし、それを的確に認識することは難しく、ましてやそれを言葉で把握することは困難だ。

その手助けとなるのが大作家と呼ばれる人たちの作品である。

だから僕たちが毎日生活を送るのと同程度に読書にも身を入れるべきだろう。


器用であるである人、物事を広い視野でながめることのできる人、人生を寛大な気持ちで考えている人は人生におけるあらゆる場面でいろいろと試し、チャレンジすることが宿命づけられている。

試行錯誤の末に大成功ある。

この試行錯誤は誰もができるといった類のものではなく、特別な才能―忍耐、思考力、あきらめない心を持っている人にしか許されないものなのだ。


僕たちの生きるための活力は生きたいという願望と外界に対するやみがたい衝動である。

この2つがバランスよく満たされれば人は幸せでいられるのだ。

既成概念や偏見、周囲の人のエゴや世話焼きに惑わされてはいけない。

己の内心の欲するところのものをひたすらに求めること、それが必要である。

そのためには猛烈な情熱、底力を要する。しかし、その己が開拓した土地はもっとも居心地のいい場所となるのだ。


僕たちはなにかを計画するとき、それがどのような種類のものであっても、自分以外の要素の影響や助力を予期して立ててはならない。

己自身に集中し、力を注ぐべきものにだけ、がむしゃらに肚を据えて取り組む、何を成し遂げるにしても近道はない。


人生においてやることがないなんてことはありえない。

常になにかすべきことは存在し、自分の身の回りにはなされるべき事柄がたくさん転がっている。

先のことを考えてもいいことはほとんどない。

期待は落胆を招き、不安は失敗を招く。

足元と手元をみていれば足を踏み外すことも恩恵をこぼすこともない。

手元に転がり込んできたものを丁寧に処理する。

たったそれだけで身辺は整い、喜びがもたらされる。


仕事に対する他人の依頼は無責任で無慈悲な要求である。

そんなものに応じる必要は毛頭ない。

誇りを持った仕事、熱意、こだわりを持った仕事をするべきであるし、それをなくして仕事をするのは奴隷と同じだ。

僕たちは自由であって、すばらしき考えのもと能動的に仕事をすることができるのだ。

それがすべての働く人の義務であり、使命である。


僕たちは人知を買いかぶって発見すること、未知の領域に足を踏み入れることを大いなる進歩、人間の目的であるとしている。

しかし、僕たちの真の生きる意味はこの世界を正しく享受し光を与えることで、掘り起こすことではない。

僕たちは土を掘り起こすことばかりに熱中している。

本当に僕たちにはあらゆるものが与えられている、それをうまく利用すること、その恩恵に浴することが生きる目標なんだと思う。

詩人は景色や人生に意味を与えてくれる。

世界に光を当て、心に穏やかな火をともす。

ひとつの事態から人類共通の心情や感動を抽出し、人々にその輝く宝石のありかを示してくれる。

それは作り物のめっきでもガラスでもない。

現実の世界、リアルの体験からもたらされたこの世界に隠された秘宝なのだ。

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hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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