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幸福のための3つの格率 (つづき)

前回に続き、『方法序説』第3部 3つの格率の第2、第3の格率について。

第2の格率『自分の行動において、できるかぎり確固として果断であり、どんなに疑わしい意見でも、一度それに決めた以上は、きわめて確実な意見であるときに劣らず、一貫して従うこと』

このことはこんな例で説明されている。

『森の中で旅人が道に迷ったら、あちらこちらにぐるぐるさまよい歩かず、また1ヶ所にとどまらず、いつも同じ方向に向かってできるだけまっすぐ歩き、適当に方角を決めたとしても、たいした理由もなしにその方向を変えなければ、望むところへ正確に行き着かなくても、最後にはどこかへ行き着くことができ、結果としては森の中にずっといるよりかはましである』、人生の行路でも同じことがいえる。

加えて、『真なる意見か見分ける能力がわれわれにないときは、もっとも蓋然性の高い意見に従うべき』ということである。

もし、どの意見にいっそう高い蓋然性を認めるべきかわからないときも、どれかに決め、一度決めたら、真実度の高い確かなものとみなさなければならない。

というのは、適当に選んだようでも、それを決めさせた理由や根拠が少なからずあるからだ。

この格率に従えば、自分の行動に対する、後悔や不安、混乱などを避けることができるのだ。


第3の格率は、『運命よりむしろ自分に打ち克つように、世界の秩序より自分の欲望を変えるように、つねに努めること、そして完全に自分の力の範囲内にあるものはわれわれの思想しかないと信じるように自分を習慣づけること』

幸福にはこの格率がもっとも有効ではないかと思う。


幸福とは考えようによって訪れもし、逃げて行きもする。

『自分の外にあるものについては、最善を尽くしたのち成功しないものはすべて、われわれにとっては絶対的に不可能ということになる』


僕たちの意志はもともと、知性がなんらかの仕方で可能だと提示することだけを望むもので、いくら良いものでも、僕たちの外にあるものはすべて等しく自らの力から遠く及ばないとみなせば、何かが手に入らないからといって残念とは思わなくなる。

僕たちが本気で翼を持って空を飛びたいと考えないし、翼がないことを残念だと思わないようにだ。

自分の自由になるものは自分の思想だけだ。

それを完全に納得できれば、あらゆるものに対する執着はなくなる。

悩んだりするのはこの執着によるところが大きい。


その中で自然と運命からいくらか恵みを受けているならばそれをありがたく思うだろう。

これは幸福感以外のなにものでもない。

あくまでこの3つの格率は真理への4つの規則に基づいた、判断能力がまだ得られていないときの補助に過ぎないから、それぞれにのちにそれによって判断を下す余地を残している。

デカルトはこのように結ぶ。

『この世で人びとが携わっているさまざまな仕事をひととおり見直して、最善のものを選び出そう、と思い至った。他の人の仕事については何も言うつもりはないが、わたし自身はいまやっているこの仕事をつづけていくのがいちばん良いと考えた。すなわち、全生涯をかけて自分の理性を培い、自ら課した方法に従って、できうるかぎりの真理の認識に前進していくことである』

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hajime

Author:hajime
ぜひ、高校生や大学生などの青年諸君に注意深く読んでもらいたい。むやみに多読する必要はなく、知識や思想の力があれば悩みに打ち勝つこともできるのだ。僕自身が高校時代から現在に至るまで苦悩と苦悶を繰り返しながら、懸命に人生について、「善く生きる」とはどういうことか、ということを真面目に考え、行ってきた事実をここに記している。その内容はきっと青年に役立つであろうと思わないではいられない。

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